梅の大辞典 日本一の梅の里

日本で一番梅の収穫量が多いところって一体どこでしょう!
ここでは日本一の梅の里についてお話していきます。

みなべ町

和歌山県の中部にある南部(みなべ)地方の梅は、江戸時代に紀州田辺藩が恵まれない農民のために、やせた土地を利用して梅を作るように薦めたのが始まりです。

ここ『みなべ町(みなべちょう)』が日本一の梅の里になったのは、明治時代の中頃に「内中源蔵(うちなか げんぞう)」という方が荒山を開墾して梅作りしたのが由来なんですよ。
毎年1月の下旬から2月にかけて梅林が開園します。

梅の生産割合

みなべ町でもっとも多く栽培されているのが、村原産の梅「南高梅(なんこううめ)」です。
これは梅の総生産高の約7割を占め、あとは「古城(ごじろ)」が1割、残りの2割は受粉用の樹などが占めてます。

南部川村の風土

太平洋を流れる黒潮(暖流)によって、みなべ町では気温の変化が少なく、これが梅の好む環境を作り出しています。

いい梅を作るための土壌の条件は、中性質であること、水はけがよいこと、カルシウムを多く含んでいることがあげられます。
梅は生長する際、カルシウムを多く吸収する特徴があります。みなべ町によく見られる「瓜溪石(うりだにいし)」は炭酸カルシウムを主成分としてできており、また中性質であることからも、ここみなべ町が良質な梅を作るのにふさわしい地であることがおわかりいただけましたでしょうか。

備長炭でも日本一

ここみなべ町では「梅干し」だけでなく、「備長炭(びんちょうたん)」の日本一の産地でもあるんですよ。

「備長炭」は非常に硬く、たたくととてもいい音がします。「備長炭」で作った木琴もあるんですよ!「備長炭」の原料はウバメガシやアラカシ、ナラなどです。燃料に使うと、火力が強くて火持ちがよいのが特徴です。燃料として使われる以外に、炊飯器に入れたり、お風呂の入浴剤として入れたりと、いろいろな使い方があります。

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